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安藤館長がニュージーランドで発掘された化石を新種ペンギンとして発表

7月31日
 足寄動物化石博物館(安藤達郎館長)が、1980年代にニュージーランドのオタゴ大学のユワン・フォーダイス教授と学生らがオタゴ地方で2400万年前の地層から発掘した化石が新種のペンギンの化石であり、かつ最小級サイズ(30~35cm)の中で最古の化石「パクディプテス」だと発表しました。パクディプテスは最小級のペンギンとしては5番目の新種になります。なお、パクディプテスの生体画像は同館の新村龍也学芸員が3D技術を使い復元しました。
 この研究は、同館とオタゴ大学、岡山理科大学の研究チームの共同で行われ、安藤館長が研究リーダーを務めました。安藤館長は、1999年から2007年までオタゴ大学でフォーダイス教授に師事し、博士課程でもペンギンについて研究をして、2007年に博士号を取得しています。今回の共同研究は、恩師のフォーダイス教授が退官することから、教授が残した化石コレクションについて2022年にオタゴ大学と共同研究チームを立ち上げ、2023年に岡山理科大学の林昭次准教授の研究グループが加わりました。
 パクディプテスの特徴は研究から肩関節が現生ペンギンと同じくらい発達しているが、肘関節は原始的なペンギンに似ており、ペンギンの翼の進化は肩が先に進化して、それから肘の進化が追いついてくると考えられます。
 安藤館長はこの研究意義について「最小級のペンギンで最古のものが見つかったことで、小さなペンギンが何故出現したのかを解き明かすヒントとなった。パクディプテスの翼は特徴的でこの翼を調べることによって現生ペンギンのような翼になっていく過程を考えることができた。今後は、岡山理科大学の林准教授と協力してペンギンの水生適応を内部構造から解き明かし、ペンギンの進化の全体像までつかむことができればいい」と話しました。

 

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