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雌阿寒岳

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近年、雌阿寒岳登山をする方が増加しています。駐車場には限りがあることから、できるだけ乗り合わせで来られますようお願いいたします。私有地や道路・通路への駐車は、通行の妨げになったり事故を誘発したりすることがありますので、お控えいただきますようお願いいたします。

雌阿寒岳登山に関するよくある質問はこちら

雌阿寒岳登山での遭難事故が増えています

近年登山者が増えたこともあり、登山中の事故が増えています。下山中に足が痛くなり通報される方が多いです。自分の体力、筋力、技術、経験に合わせて、しっかりと準備をし、絶対に無理はしないでください。山頂に行くことが全てではないです。自力下山できなくなれば遭難事故です。

また、基本的なことではありますが、以下の点について再確認した上で登山を実施するかどうかご検討をお願いいたします。

天候が悪い時は登らない。途中で天候が悪くなったときは引き返す。火山情報を確認する。

 雌阿寒岳は比較的初心者でも上りやすい山ではありますが、北海道の1500m級の山となります。夏(7月頃)でも天候により気温が0℃近くになることもあれば、35℃以上の猛暑となることもあります。また、足寄町市街地が晴れていても雌阿寒岳は悪天候という場合も多々あります。急な天候の変化もあります。単独峰のため、山頂付近は強風で小石が飛んでくることがあります。登山口の時点で木々が風でゴーゴー音を出しているときは、地元の人は登りません。活火山ですので、火山情報を確認の上、活火山である事を十分認識した上で登山の判断をしてください。

軽装では登らない。

 靴はちゃんとした登山靴が望ましいです(数年ぶりに履く登山靴はまず登山中にソール(底)が剥がれます。買い換えた方がいいです。)。下の方は網目のようになった木の根も多く、特に濡れていると滑りやすいです。山頂付近は木がなく石や砂の地面で、特に下りは滑ります。転倒し頭を打ってヘリ搬送された方もいます。また、天候の変化や気温の変化、木がない山頂付近の風を考えると、登山用のレインジャケット等の雨具の準備は必須です。私たちは6月頃登るときは、防寒用のフリースは最低でも1枚は持って登るようにしています。7~8月で、前日が30℃を超える日でも、翌日は10℃以下になることもあります。防寒対策は必要ですし、飲み物と食べ物の準備もしっかりする必要があります。地図とコンパスも忘れずに。

登山道以外に外れない、動植物の採取はしない。

 ピンクテープや岩のマーキングで迷わないように毎年登山道整備をしています。動植物の保護のためにも登山道から外れないようにしてください。また、国立公園内です、動植物の採取は厳禁です。また、事前に計画していない行程・ルートは登山道を外れて迷う原因となりますので、事前に万全の準備をして登山してください。

登山前にトイレを済ませる。

 雌阿寒温泉登山口付近には町の公衆トイレがあります。オンネトー登山口には野営場管理棟のトイレがあります。山中にトイレはないため、登山前にトイレを済ますようお願いいたします。緊急時に山中で用を足す場合は携帯トイレの使用をお願いいたします。※なお回収ボックスは整備されていないため、携帯トイレについては持ち帰りをお願いいたします。

午後からの登山は危険です。

 登山経験が豊富で体力がある方であれば往復4時間程度で登山できる山ではありますが、急な天候の変化やアクシデント等により午後からの登山では日没までに下山できない場合があります。天気のいい日に早い時間から登るのが望ましいです。日没後はクマとの遭遇リスクも高くなります。十分に時間の余裕をもって登山することをお願いいたします。

 

 

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雌阿寒岳

 雌阿寒岳(1,499m)は阿寒湖南西部にそびえる山脈地帯で最も標高の高い山で、約2万前の火山活動によってできた10つの山頂が複合した火山です。6月から7月には多くの高山植物が咲きます。白い花が特徴的なメアカンフスマ(Arenaria merckioides)と黄色い花が特徴的なメアカンキンバイ(Sibbaldia miyabei)はどちらも雌阿寒岳で初めて発見された植物です。特に、雌阿寒岳と阿寒富士の間には美しい花の草原が広がります。登山ではエゾアカマツ林からハイマツ帯へ、ハイマツもまばらとなり巨岩が目立つ風景、山からのオンネトー、森林限界を超えた岩の世界、生きている噴火口の世界など、生きている地球の一部を体感できます。

 

雌阿寒岳登山

雌阿寒岳への登山コースは多様で、往復4~6時間程度で登ることができます。山頂では湯気を立てる火口やゴツゴツした火山地形、阿寒湖、雄阿寒岳、摩周岳などを眺めることができます。

オンネトー雌阿寒岳周辺図

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  • 雌阿寒温泉コース(全長3.0km 高度差800m 平均勾配27%)

 雌阿寒温泉コースは、アカエゾマツの森から始まり、その後ハイマツ帯となっていきます。5合目を過ぎれば、オンネトー湖を一望でき、天気の良い日には遠くに大雪山を拝むこともできます。ガレ場を進み、9合目を過ぎると、火口内の赤沼と噴気が見え、山頂まで火口縁に沿ながら歩きます。オンネトーコースよりは勾配がきついですが、コース全長は短いため、多くの方がこのコースを利用しています。登山口の近くに雌阿寒温泉町営駐車場(登山口近くの臨時駐車場含めて約70台可)があり、トイレ(水洗、通年利用可)もあります。

※登山や散策の方は町営駐車場の利用をお願いいたします。

  • オンネトーコース(全長4.4km 高度差860m 平均勾配19.5%)

 オンネトーコースは、オンネトー野営場から始まり、針葉樹と落葉樹が混ざった森の中を進みます。5合目付近のハイマツ帯では景色が開け、背後にはオンネトー湖を望むことができます。6月〜8月には、雌阿寒岳と阿寒富士の間にある鞍部に多くの高山植物の花が咲きます。8合目以降は、ガレ場となります。砂地が多いことから、足を滑らせたり、石を落として他の登山者に当てないように気をつけてください。7合目分岐から阿寒富士に進むルートがあります。分岐から阿寒富士の往復所要時間はおよそ1時間30分です。登山口はオンネトー国設野営場の駐車場(100台可)にあり、野営場のトイレ(水洗、冬季閉鎖)が利用できます。

  • 阿寒湖畔コース(全長6.2km 高度差760m 平均勾配12%)

  阿寒湖畔コースは、アカエゾマツの森が広がる林道から傾斜の緩やかな道が続きます。1000メートル付近からはハイマツ帯に変わります。その後、雌阿寒岳の山頂の1つである剣ヶ峰近くに咲く、高山植物の中を歩き、火口縁に沿ながら、ガレ場の尾根を歩けば阿寒湖と雄阿寒岳の素晴らしい景色を堪能できます。

雌阿寒岳火山防災

雌阿寒岳は活火山です。山頂から眺める壮大な景色は登山するだけの価値がありますが、火山の危険性と知識も必要です。

雌阿寒岳最後の大きな噴火は1955年です。2008年の小さな噴火の後、警戒レベル2となり山頂付近(7合目から)の登山道は閉鎖され、2009年に解除され警戒レベル1となりました。その後も状況により警戒レベルが2になるなど、いまだに火山活動は活発で定期的にガスが発生しています。

雌阿寒岳では火山噴火の危険範囲や必要な防災対応によってレベル1~5まで噴火警戒レベルが設定されています。

↓警戒レベル最新情報↓(気象庁のホームページで確認してください)

気象庁のホームページ

レベル 火山活動の状況 規制などの対応
5(避難) 居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生、あるいは切迫している状態にある。 危険な居住地域からの避難等が必要。
4(避難準備) 居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生すると予想される(可能性が高まっている)。 警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮者等の避難等が必要。
3(入山規制) 居住地域の近くまで重大な影響を及ぼす(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)噴火が発生、あるいは発生すると予想される。 住民は通常の生活(今後の火山活動の推移に注意)。状況に応じて要配慮者等の避難準備等。登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。
2(火口周辺規制) 火口周辺に影響を及ぼす(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)噴火が発生、あるいは発生すると予想される。

住民は通常の生活(今後の火山活動の推移に注意)。

火口周辺への立入規制等。

1(活火山であることに留意)

火山活動は静穏。

火山活動の状態によって、火口内で火山灰の噴出等が見られる(この範囲内に入った場合には生命に危険が及ぶ)。

状況に応じて火口内及び近傍への立入規制等。

 

雌阿寒岳噴火警戒レベルリーフレット(PDF) (564.2KB)

登山注意事項

  • ラジオや携帯電話を携行し、随時情報収集をしてください。
  • 入山時に必ず登山者名簿に記入してください。
  • 噴火や落石に備えてヘルメット等の準備をしてください。
  • 出発する前に気象庁HPなどで最新の火山状況を確認してください。
  • 登山中に異常を感じたら身の安全を確保して速やかに下山し、いずれかの緊急連絡先に連絡してください。

緊急連絡先

  • 足寄町   0156-25-2141
  • 気象台   011-611-2421
  • 本別警察署 0156-22-0110
  • 釧路市阿寒 0154-66-2121
  • 釧路警察署 0154-23-0110

 

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